芸術とモードの融合 ― ロエベがアルバース夫妻から得た新たなインスピレーション
ロエベ(LOEWE)が2025年秋冬シーズンに打ち出す最新ウィメンズバッグは、ジョセフ&アニ・アルバース財団との特別な協働によって誕生した。発売は2025年8月28日(木)からとなり、バウハウス運動を背景に活躍した二人の芸術家が残した革新的な美の世界をファッションへと落とし込んでいる。
ジョセフ・アルバースは絵画や教育、デザインにわたって活動した知性豊かな芸術家であり、妻のアニ・アルバースはテキスタイルの巨匠として知られる。二人は互いの芸術に刺激を与えあい、20世紀のモダンアートに大きな足跡を残した。ロエベは今回、その象徴的な作品群から直接着想を得て、伝統と革新が共存するバッグコレクションを生み出したのである。FORKOPI
「パズルバッグ スモール」には、アニが手掛けたタペストリー《Dotted》のエッセンスが息づく。立体的なドットを手刺繍で再現し、遊び心に富んだアクセントを加えた。さらにジャカード生地による鮮やかな配色が、バッグ全体をモダンかつ個性的に引き立てる。別モデルにはフリンジを加え、ブラックとホワイトの織物に幾何学的なラインを組み合わせた。
「フラメンコパース」には《Pasture》をイメージしたジャカード生地を採用。職人の刺繍がカラフルに施され、シルバーチェーンが華やかな光を添える。伝統的な技術と現代的なセンスが交差する一作だ。
また「アマソナ」では、ジョセフの代表的連作《正方形讃歌》をモチーフに、規則的に重なる四角形が両面を覆う。油絵から着想を得たカラーパターンが端正なシルエットを一層際立たせる。続く「フラメンコクラッチ」はカーフスキンの柔らかさを生かし、グリーンからブルー、ブラウンへと色調が移ろうように配置。まるで絵画のようなバッグへと仕上がっている。
このコレクションは単なるアクセサリーではなく、アートそのものを持ち歩くような感覚を与えてくれる。ロエベの精緻なクラフトマンシップと、アルバース夫妻の革新的な芸術性が結びついた稀有な試みと言えるだろう。
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